第129章 ●繊細で優しい戯れ
「……一回、出す?」
「いや。少し…、このままでいる……」
僅かに落ち着いてきた呼吸の中で、
そっとリヴァイの頭を撫でる。
サラサラとした髪の毛は、
汗ばんだ自分の指に絡まりたがり、
指先で弄びながら乱れた部分を整える。
自然と前髪を後ろに倒すと、
白い額が露わになり、徐に唇を寄せた。
「リヴァイ、オールバック似合うね。」
「……お前、こんな時に
俺の髪で遊んでるのか?」
あからさまに怪訝そうな表情をされ、
思わず吹き出す。
「ごめん。
……でもほら、これ、恰好良いよ。」
リヴァイの前髪を起こしたまま、
まじまじと顔を見つめる。
実際、本当に恰好良いと思う。
これでスーツを着こなせば完璧だ。
いや、浴衣でも似合いそうだな……
そんなところまで妄想して、
ニヤつきそうになる。
「……余裕そうじゃねぇか。」
「そりゃ私は一回イってるから、
リヴァイよりはだいぶ余裕あると思う。」
正直に答えると、
リヴァイの顔は一気に綻んだ。
「お前が遊んでいる間に、
俺もかなり余裕が出来てきた。
……そろそろ戯れは仕舞いにして、
こっちに集中しろ。」
自分の中に入ったままだったモノが、
また大きく振動し、
図らずも卑猥な吐息が宙を舞う。
穏やかな笑みを溢したリヴァイの表情を
視界の隅で確認してすぐ、
陰茎を奥深くまで受け入れるように、
強く腰を落とした。