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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第127章 動揺の日




凛は基地に向かう最中、
水飲み場でモブリットを見つけ、足を止める。

午後から別件で仕事が入っている為、
記録係をモブリットに
替わってもらう話をしていたことを思い出した。


丁度良く会えて良かった、
そう思いながら水飲み場に向かおうとした時、
モブリットが一気にシャツを
捲り上げようとした瞬間を目撃し、
ダッシュでモブリットの元へ向かった。



「はぁっ…、モブリット、」

「凛?」

「服っ、」


久し振りに全力で走ったから、息が切れて、
うまく話せそうにない。

それでもモブリットは
その言葉の意図に気付いたようで、
一旦服を掴んだ手を離した。



「ああ。タオル、どこかで落としたみたいで。
もうシャツでいいやって」

「だ!ダメです!」


すかさずポケットからハンカチを取り出し、
無理矢理に近い状態で
モブリットにハンカチを握らせる。



「ありがとう。助かった。」


笑顔を溢すモブリットを見ながら、
軽く周囲に視線だけを動かす。


……思った通りじゃないか。


水飲み場付近に集まっていた兵士の視線は、
モブリットに集中していた。

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