第122章 大丈夫、大丈夫、
モブリットの体温を
じんわりと身体に沁み込ませる。
今の自分の状態が不安ではない、
と言えば嘘になる。
それでも、こうなることは
司令から話を聞いて以来、
心の何処かで覚悟していた気がする。
「モブリット、」
「大丈夫だよ。」
聞こうと思ったことを先取りされ、
返事をされて、
すぐに優しい瞳と視線が絡み合った。
「俺はそんな簡単には諦めないよ?」
「……本当に?」
「当たり前だろ……
凛がこの世界からいなくなったら、
なんて考えたくもない。
取り敢えず色々試してみよう。
睡眠時間が長くなったのは、
一時的なものかもしれないから。」
「……私、もうずっと眠ったままになっても
ここにいたい。それでもいい?」
「……それはダメ。」
困ったように笑うモブリットの指先が、
優しく頬を撫でる。