第120章 嫉妬の続き

……モブリットの様子が、あまりにもおかしい。


度々言葉も行動も止め、
虚ろに何か考え込むモブリットを見て
心配や心細さばかりを感じていた。



自分が何かしでかしたせいで
こうなっていることは確かだろう。

その“何か”も、大体予測は付く。


モブリットが余所余所しくなってきたのは、
あの会議があった日くらいからだから、
きっと私とリヴァイの
“やりとり”を見てしまった、
そんなところだろう。

どこからどこまでを見られたのかは
分からないけど、どの場面だって
見られてはいけないことだけは確実に言える。



あの時はリヴァイのことばかり考えて
行動していた。

正直、それ以外のことは何も考えていなかった。


だけど冷静になって考えてみれば、
もっと慎重になるべきだっただろう。



そもそも、やっぱり三人と同時に
関係を持つこと自体おかしい。

エルヴィンもリヴァイも、
端からそれを認めていたし、
もうそれでいいのか、なんて
楽天的に考えた時だってあったが、
勿論そんな筈がない。


取り敢えず生活を見直そうと思って、
プライベートでは三人と距離を置いたままで
過ごすように意識し始めたが、
これがなかなかキツかった……



モブリットには意外と平気だと
強気な発言をしてみたけど、
実際今だって相当悶々としている。

モブリットの様子が心配だったし、
一度ちゃんと話をしたいと思ったから
提案は呑んだけど、
自分がこんな状態では、
逆に心配される恐れだってある。