第120章 嫉妬の続き
久し振りに凛を自室へ招き入れる。
凛とこの部屋で二人になるのは、
あのジャンと三人で会った日以来だから
大体一か月振りくらいだろう。
……通りでこんなにも緊張する訳だ。
この緊張感は色々な意味を持っているが、
一番の理由は凛の表情が
以前と違うからだろう。
1人で過ごすようになって、
きっと自分の中で色々と整理した筈だ。
その結果、もしかしたら、
もう誰とも関係を持たない、
という結論を導き出した可能性もある。
……突拍子もなく凛に抱き着かれていた時が
懐かしく、とても恋しくなる。
自分が凛と必要最低限でしか
接しなくなったせいで
そうなってしまったのかと思うと、
言葉では表現しきれない
後悔のような感情が渦巻き、
胸の奥が鉛を飲んだように重く沈む。
「モブリット?」
「……あ、ごめん……座って。」
もう考え込むのはやめよう。
というより、自分の中で自問自答したって
答えなんて見当たらない。
凛とちゃんと対話した後に
全部整理していけばいい。
凛をベッドに座らせ、
自分は机の前の椅子に腰かけた。