第114章 次回のお楽しみは技巧の訳の実験品
「かなり気持ち良かったし、
これ以上ないくらい満足したし……
だから、そんな顔しないで。」
「……顔、見えてるの?」
「見えてないけど、見なくても
どんな顔してるかくらい分かるよ。」
当たり前の様に言ってみせると、
モブリットは小さく吹き出す。
「さすが凛だね。」
優しい声が脱力した身体に沁み渡る。
この声は、本当に魅力的で安心感があった。
「お互いスッキリしたところで
質問なんですが。」
「ああ……あれか。」
「そう。あれ。どうやったの?勉強した?」
あの潮吹きした時の指遣いについて、
つい問い詰める。
問い詰めたくなるくらい、
あの技術は異常に熟練されたものに感じていた。
「……勉強、ではないな……“実験”だから。」
「実験?」
問い返すと共に、
瞼を覆っていたタオルを取り去り、
ゆっくり視線をモブリットに向けると、
困ったように笑う顔が瞳を揺らした。