第111章 言いたいことは同じこと
「……続きは帰ってからしよう。」
「モブリット、明日仕事なのに?」
「仕事が終わったらすぐ凛の部屋に行くよ。」
「モブリットが部屋に入ったら、
すぐ抱いていい?」
「……それはこっちのセリフだけど、いいよ。」
男らしい発言にツッコミつつ、
緩んだままの凛の頬に唇を当てる。
少し目を細めた凛に、頬を摺り寄せられ、
柔らかい感触に胸が躍る。
「凛、大好きだよ。」
「………今のタイミングで言うの?」
「いいだろう?突然言いたくなったんだ。」
「……そんな可愛い顔してたら、
また襲うからね?」
「……それも俺のセリフだね。」
容易く紅潮した頬に、また軽くキスをしてから
強く抱きしめる。
どうしようもない情動は、
明日の楽しみにとっておくことにしよう。
凛がそっと目を瞑ったのを確認して、
ゆっくり頭を撫で始めた。