第108章 ●大好きの破壊力
「ちょっ、ま、待った!」
「……声大きい。
ジャン起きたらどうするの?」
「い、いや、ちょっと、
取り敢えず落ち着こう……?!」
「落ち着いてないのは凛の方だけど。」
……確かに。
だけどこんな場面で
落ち着いていられる筈がない。
言葉の通り、モブリットの理性は
完全に破壊されたようだった。
今まで強引だった時も
あったことにはあったけど、
こんな風に情欲に流されることに対して
全く逆らおうともせず、
素直に欲求をぶつけられることは初めてだ。
その事実は、こんな状況にもかかわらず、
興奮を覚えてしまう要因になった。
強制的に向きを変えられ、
首筋に落ちた唇の感触は鎖骨だけを
丁寧になぞっていく。
「…っ、ん、や…、ダメ…」
「大丈夫。
凛が声出さなきゃバレないから。」
それが出来たらこんなに拒否しない!
と言い返したいところだけど、
もう口を開くことが怖いくらいに
身体は快感を吸収したがっていた。
「……ただ、
こっちは音が出るかも知れないけど。」
ショーツの上から、
割れ目に沿って繊細に指が這い始め、
咄嗟に歯を食いしばるが、
それでも小さく吐息が漏れる。