第11章 確かめたい、確かめて、
凛をゆっくり離し、
心配そうな瞳を見つめ返すと、
徐々に申し訳ない気持ちが増幅してきて、
凛の澄んだ瞳を見つめることが
億劫になってくる。
「……すまなかったな。もう大丈夫だ。
部屋に戻って休んでくれ。」
エルヴィンは凛を起き上がらせようと
凛の手を引くと
逆に勢いよく手を引き寄せられ、
凛に覆い被さるようにして
再びベッドに倒れ込んだ。
「……凛。何の真似」
「確かめてよ。」
凛の一言が、
自分の鼓動を急激に早くさせる。
呼吸がしにくくなる程に、弾む心音が煩わしい。
「エルヴィン。
私が何もされてないか、確かめて。」
掴まれたままの手を誘導され、
凛の柔らかく温かい胸元に触れる。
一気に身体の奥から熱いものが込み上げ、
感情を抑え切れずに凛に唇を重ねた。