第1章 【キレイな最期を】
それはNESTに向かう途中だった
アメリカの真っ暗な路地を一人フラフラ歩いてる女の子
アイアンハイドはセンサーで探知した
普通夜道を男でも一人で歩くのは危険なのにこの女は何をやってるんだと
スピードを少しゆるめた
そして案の定数人の男に囲まれどこかに連れてかれる
アイアンハイドはライトを消し静かに後を追う
更に奥のほうへと男達は歩いていく
そして立ち止まると男達は女の服を脱がし始めた
アイアンハイドはライトをパッとつけた
「誰だお前!」
男達はその光にすぐ振り向いた
ブオオオン!といつもより大きくエンジン音をならし
男達のギリギリまで急発進させる
「うわっ!この野郎!」
それでもまだ逃げようとしなかったのでアイアンハイドはもっと後ろに下がりまた急発進させる
「おい…あいつマジかよ!」
「この距離であのスピード…やばい!逃げろ!」
男達は路地のフェンスを登り逃げていく
普通なら猛スピードですぐに止まる事など出来ないが
目の前のトップキックは急ブレーキ音を響かせ女の子の数メートル手前で止まった
「おい、大丈夫か」
窓を開けダミーの人間を運転席に写すアイアンハイド
「…あなたオートボットでしょ?」
女の子はじっと見てそう呟いた
「…なぜわかる」
「どんなに腕の良いドライバーや高性能な車でもあのスピードとこの距離で止まる事は出来ない。
なら、オートボットかなって。」
「ふん。車に詳しいな。」
「…」
女の子は下着のまま洋服を持ちアイアンハイドの運転席へ乗り込んだ
「おいっ服を着ろよ!それに何勝手に乗ってんだ!」
大きいトップキックが動揺し揺れ動く
「あまり揺れないでよ。SEXしてると思われちゃうでしょ?」
クスクスと笑いながらやっとシャツを着だす
「お前…」
なんかとんでもない娘を乗せてしまったと少し後悔したアイアンハイド