第1章 消灯すれば〈黒〉が広がるけれど
クリスマスデート。
ロマンチックですよね。
今日はほぼ丸一日、彼女のさんと一緒にいられるんです。
凄く嬉しいです。
お昼は沢山のお店を回りました。
雑貨店やお菓子屋さん、服屋さんに……何故でしょう、冬なのにかき氷を食べたり。
なぜ冬なのにかき氷なんでしょう……。
お互いにプレゼントを買ったりもしました。
夕方頃になると、近くのデパートでクリスマスイベントが行われていました。
そのデパートのゆるキャラ、デパりんがサンタさんの格好をして、風船やお菓子を子供メインにあげていました。
「せっかくですから、もらいましょう」
「えぇ? 子供の中に入るのは……」
「さん着ぐるみ好きじゃないですか」
「でも恥ずかしいし!」
本気で恥ずかしがっている様子。
でも……。
「……誠凛のみんなにキスを見られた時よりマシだと思います」
「それを引き合い出すのはズルいよ ! ! 」
「クスッ、そうですか。ほら、行きましょう」
手を引いてデパりんの元へ行くと、快く風船とお菓子をくれました。
3人で写真撮影もさせてもらえました。