第3章 ツリーは〈緑〉が定番
「友人と回らなくて良かったのか?」
「やだ、こういうのはカップルで回るものなのよ?」
「む……そうか」
「あはは! もう、疎いなぁ」
2つ年上のにとあるクリスマスイベントに誘われた。
様々なゲームが用意されていたが、の要望でスタンプラリーをすることにした。
地図に示されている5つのクリスマスツリーのもとに設置されているスタンプをそれぞれシートに押してくるものだ。
先着100名にキーホルダーが与えられる。
「あえて真ん中のから行きましょ」
「それは半端すぎるだろう。近場、もしくは最も遠いところから順に……」
「真ん中から行くから!」
「……………あぁ」
最初に辿り着いたツリーは真っ白いツリー。
すぐ側に設置されていたスタンプを早速シートに押すと〈ク〉の文字が。
「5つ集めると文字になるのか?」
「そうかも。面白いね」
やはりそのようだ。
他の4ヵ所、青・紫・ピンク・赤いツリーのもとで集めた文字を並び替えると〈クリスマス〉になった。