第13章 万事屋さんちの日常
銀時「オイ神楽、新八!てめぇらこれ見ろこれェェ!」
怒濤のごとき夏祭りの明くる日。
時は朝の8:06
今日も明日も仕事のない平和な万事屋の台所で朝食の準備をしていた私の耳を突き破ったのは寝起きの銀さんの悲鳴。
『!』
その声にビクリと肩が跳ね、私は台所の入口からそっと顔を覗かせて様子を伺った。
神楽「私じゃないアル。やったのはそこのメガネに付いてる乳臭いガキアル」
銀時「よーし現行犯逮捕だゴルァ」
神楽「いででで!なんでヨ!やったのは新八アル!私じゃないアル!」
銀さんに脳天をげんこつでゴリゴリされている神楽ちゃんが涙目で叫ぶ。
銀時「しらばっくれてんじゃねぇよ。真っ先に無実を証明しようとする奴が真犯人だって相場が決まってんだ。てか俺まだ何も言ってねェし」
新八「うるさいですよ二人とも。今度はどうしたんですか?」
起きて3秒でプロレスが始まった二人を窘めながら新八君が聞いた。
銀時「見ろよこれェェェ!」
むくれた銀さんが差し出した手にあったのは、首と腰に亀裂の入った結野アナフィギュア
銀時「ポッキリいっちゃってんでしょうがァァ!昨日まで俺に優しく微笑みかけてくれてた結野アナが!ほらこれ!ポッキリでしょうがァァ!」
新八「あー…これはポッキリですね」
傍まで寄ってそれを見た新八君が苦笑いで神楽ちゃんを見やる。
新八「何しててこうなったの?」
神楽「…」
銀時「オイ言えよ」
シュンと項垂れた神楽ちゃんに銀さんが追い討ちを掛ける。
神楽「…ほう」
銀・新「?」
神楽「爆裂○光砲」
銀・新「ばく…?」
銀さんと新八君が怪訝な顔をすると、神楽ちゃんは涙目で勢い良く顔をあげた。
神楽「〜っ!爆○魔光砲の練習してたアル!」