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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第11章 俺のターン


『嘘…嘘って言って…』

独り言も虚しく

ゴロゴロゴロゴロ…

空が唸った。

『嘘じゃないィィィィ!』

咄嗟に賽銭箱の裏へ隠れ、耳を塞ぐ。

『もうこの歳になればシミそばかすのが怖いんだから雷なんて怖くない…嘘どっちも嫌!!!!!』

自分に暗示をかけようと何度も試みるも、無駄な邪念にとりつかれて断念。

その時、空に大きな稲妻が走り

ドガァァァァン

裏山に雷が落ちた。

『…ゃ』

その光に、その音に、フラッシュバックが起きる。

暗闇の中、見知らぬ男たちに囲まれて泣きわめく幼い兄弟達。

鳴り響く銃声。

そして―――

雷に照らされる冷たくなった先生の体

『ぁ…せん、せ…』

耳を塞ぐ指は奮え、しゃがんだ足にはもう力が入らない。
地面を見つめる視界は涙で歪む。

ゴロゴロゴロゴロ…

『…うぅ』

もう一度大きく雷が光ったとき

『…っ』

私は思い出した。

『…ぁ、』

"何かあったら俺を呼べ"


『ぎ…さ…』


"絶対助けに行ってやる"



『銀さん…っ』

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