第11章 俺のターン
〜銀時side〜
銀時「ん"」
新八「あ...シャクシャク...気づきましたか...シャク...銀さん」
奇跡の生還を遂げた俺の顔を覗き込んでいたのは氷を食べる眼鏡。
銀時「ここは...」
新八「土方さん達の屋台の裏です」
成程、道理で野郎どもしかいねぇ訳だ。
新八「シャクシャクシャクシャク」
てか眼鏡の癖に何食ってんだ生意気な。
シャクシャクシャクシャクうっせぇよ!
そんなことしたらもぉー...
銀さんもシャクシャクしたくなるでしょーが!
銀時「どっこいしょーいち!いででで」
新八のかき氷につられて体を起こすと、銀さんの銀さんに激痛が走った。
銀時「あんのクソ女...絶対ェ後で倍返しにしてやる。やられたら、やり返す。倍返しだ!」
新八「銀さんそれかなり古いです。大体タマ蹴られたのを女の人にやり返すってどうするんですか」
おいおい新八ィ
あんまりくどいツッコミばっかしてると折角読んでくれてる心優しい読者が逃げるぜ?
そりゃ流石の堺雅○も大河ドラマ出ちゃおっかな...とか考えちゃうよ。
銀時「いーんだよ細かいこたァ。それよりほら」
まだシャクシャクやっている新八にチラシを手渡す。
銀時「銀さん今ものっそい痛いからさ、大事なとこが。だから俺の代わりにかき氷貰ってきてくんね?」
新八「ったく...じゃれ合うのも大概にしてくださいよー」
俺からチラシを受け取り、なんだかんだ言いながらも素直に言う事を聞く新八の背中に叫ぶ。
銀時「いちごミルクな!氷ドロッドロになるくらいかけろよ!」
新八は何も言わずに片手を上げると、一番空いているゴリラの列に並んだ。
銀時「よっこいせ」
力を振り絞って立ち上がり、伸びをすると俺の腹が盛大な音を立てる。
銀時「腹減ったなー。早く戻って来ねぇかな新八君」
屋台の方をボーッと眺めていると、視界の隅に頬を真っ赤に染めたさくらが映った。
その手を掴むのは今会いたくない奴ランキング、もう一人の1位
銀時「...」
嫌な予感がした。
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しばらくすると新八がかき氷を持って駆け寄ってくる。
新八「銀さーん!...うわっ」
そしてよろける新八
ベシャッ
地に落ちるピンク色のかき氷
銀時「...」
新八「...」
嫌な予感が...
やっぱり気のせいかもしれない。