第8章 嫉妬と浴衣とナース服
その後
銀時「そんじゃ、準備出来たらもっかいここ集合な。花火の場所取りもしなくちゃなんねぇから出来るだけ急げよ」
一同「うぃーす」
といった感じで各々が各々の準備のために散らばった。
そこまでは良かったのだが…
『あー…』
荷物のほとんどない殺風景な部屋の中で、私は呆然と立ち尽くしていた。
『浴衣…無い…』
私が持っている服といえば、お妙ちゃんから貰った着物とここに来るとき着ていたサマースーツ。
流石に堅苦しいスーツを着るつもりはない。
『着てみたかったんだけどな…』
私は昔から浴衣やワンピース等といったものは着たことが無かった。
興味が無かったわけではないけれど、いざ着るとなると似合わないような気がして着られなかったのだ。
『着物で慣れた今ならいける気がしたんだけど…』
浴衣で行く気満々だったからだいぶショックだなぁ…
『まあ…しょうがないか!』
私は無理やり自分を納得させると、小銭入れだけを掴んで居間へ戻った。