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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第4章 坂田家の食卓


『さてー、何作るかな』

流石に人の家の食材を使うわけだから簡単なもので済ませたい。
でもギャフンと言わせたい…。

『んー…』

とりあえず冷蔵庫を確認。

中にあるのはドレッシング等の調味料や卵と言ったごく一般的なもの。

『…』

なかなかしっくりくる物がない。

『大見得を切ったは良いけど、普通のもの作ってもなぁ…』

ヤバイ。ここに来てまさかの手詰まり。

『もういっそ野菜ちぎってサラダに…でもそれじゃダメ……お?』

万策尽きたか…と思ったその時、私はテーブルの上に置かれた大きな鍋を見つけた。

『おおお!』

鍋の中身を確認してガッツポーズ。
早速料理に取り掛かる。

まだ神は私を見放していなかった。



・・・数十分後

『お待たせしましたー。はいどうぞ』

料理を持って居間へ戻ると、ソファーに寝そべっていた神楽ちゃんが興奮気味に立ち上がった。

神楽「うほぁー!いい匂いアル!それ何アルか?」

『コロッケよ』

飛び跳ねる神楽ちゃんを避けながらテーブルの上に皿を置く。

神楽「コロッケなんて久しぶりネ!いただきますヨー」

待ってましたと言わんばかりに神楽ちゃんが声を張り上げ、コロッケを頬張った。
周りにいる男どもはそれをまじまじと見ている。

『どうかな?』

そっと感想を促すと、神楽ちゃんは口元をリスの様に膨らませながら一言

神楽「ぷまい!」

『よかったー…』

その様子を見ていた男どもがオズオズと手を伸ばしてコロッケを掴んだ。

銀・新・沖「い、いただきます」

何でそんなに怯えてんのよ。
毒なんて盛ってないわよ。

沖田「コ、コイツァ…」

一口頬張った総悟が不思議そうに首を傾げる。

新八「カレー?」

『そう!なんか明らかに三人分以上のカレーがあったからちょっと貰ったの』

新八「成程。そういう使い方もあるんですね!ここ一週間カレーづくしで飽きてたんですよ」

皆が次々と新しいコロッケに手を伸ばす中、一人だけムスッとした銀さんに声をかける。

『どうでしょう…?』

銀さんは手に持っていたそれを一度置いて私を見つめた。

銀時「…」

『…』

皆が固唾を呑んで見守る中、沈黙が流れる。

え、ダメだったのかな…

あまりの静けさに不安になると、銀さんが親指を立てて言った。

銀時「採用」

ヨッシャァァァ!
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