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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第19章 繊細な美


〜さくらside〜

屯所の門を潜ってから数分

『…どこだここは』

私は完全に迷子だった。

奥に行けば会える。
そう言われたとおり、奥に奥にと進んできたものの…

どこよ…ここ
何でか厠に着いちゃったし…

『絶対こっちじゃないってことしか分からない…』

大体!
何で江戸のお巡りさんの屯所に来たってのに人っ子一人いないわけ!?
こんなガラガラでいいの!?
今攘夷志士が襲ってきたら一瞬で国家転覆だよ!天誅にござるゥゥゥ!

『引き返すにも無事に戻れるのか分かんないし…総悟には頼れない…』

総悟と別れてから、私は振り向かないようにして歩いてきた。


総悟が行けと背中を押してくれたから――――


バシンッ

『〜っ!しゃぁおらァァァ!』

頬を叩いて気合を入れる。

ここでこうしてたってしょうがない!

勢い良く回れ右をして進路変更。
さっきそこの角を右に曲がったから今度は左に行ってみよう。

『今度はちゃんと辿り着けますように』

景気付けに大きく一歩を踏み出す。

すると

「うわぁっ!」

『えっ…きゃあ!』

曲がり角の向こうから凄い勢いで走ってきた誰かと衝突した。
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