第11章 七海の女ったらし。
「王宮に着くまでの道のりも楽しくてしかたなかったんだ、宝物を見付けたときのように」
「宝物…ですか」
「そ、そして君とここで過ごしていく日々で
俺はね、初めての気持ちに気が付いたんだ」
「初めての気持ち?」
王宮の前に戻り
シン様は私を優しく降ろす
王宮の前には八人将の方達が出迎えていた
あの夜を思い出す。シン様が私に居場所を与えてくれたあの日を
そしてシン様は優しく笑い
私の手を取り膝をつく
「ちょっ!シン様!何を!」
「何を?そうだな…君にハッキリと気持ちを伝えようとしている、かな」
「シン様…」
「聞いてくれるかい?」
「はい…」
ー