第3章 「不思議な迷宮に落ちていく」
ケーキ…食べたでしょ?
「ナイトメア…食べたでしょ?」
「いや、食べてない…」
いいや…食べたわね…机の上にミルフィーユの食べかけがあるもの!!
「そっそれは…冷蔵庫にあった…」
「貴方…私の名前が書かれたチョコプレートが乗っていたというのに…」
実際目の前にあるミルフィーユの横にはプレートが置いてある…
「あっ…ああ…気が付かなかったな…」
いや、違うね…気が付いてたでしょ…
ってか何でホールで食おうとした…
普通は何等分かに分けてからでしょう…
「眼科にも行かなくてはいけませんね…ナイトメア様…」
折角上手く作れたからアリスも入れて4人で食べようと思ったのに…
なのに、ナイトメアは…
「スノウ」
「ちょっと…一人にさせて…」
グレイが丁度戻って来たので…
私は…自室に戻って行った…
ナイトメアのバカ…
皆で食べる時が一番たのしいのに…何で彼は…
彼は彼は…
…
‥
・
…コンコン
「スノウ?入るぞ…」
ナイトメアは薄暗い部屋の奥の方まで進むと…
「…寝ているようだな」
ベッドでは無く鍋の横で寝ていた…
そこで寝たら風邪をひくだろうに…
君に悪い事をしてしまったな…
実は…あの後グレイにしこたま怒られた彼は謝りに来たのだった…
「さて…夢にでも行って謝るとするか…」
彼女をベッドに運ぶと…夢の中に入っていく…
…
…
「…で、何でミルフィーユなんだ?」
「何でって、一枚一枚剥がしながら食べるのが…」
「痛そうだからやめてくれないか?」
彼女は笑いながら説明するが…
その食べ方は痛そうだからやめてくれ…
「ミルフィーユ位食べても…」
「もういい…」
彼女は…まだ怒っているのか?
「ナイトメア…次の時間帯のおやつはアリスとグレイにだけに作るから…ナイトメアは抜きね?」
「待ってくれ…スノウ!!」
彼女は先に起きてしまった…
危機感を覚えたナイトメアは急いでスノウに平謝りしたのだった…