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無気力Alice。

第1章 Alice。





…僕は、いろんなことに興味を持つような、今時の中学生とは違う。
この前お母さんに、お前は無欲だ、と言われてしまった。
無欲…全くその通りだと思う。
小さい頃からなんの事にも興味を持たず、やれと言われたことを淡々とやっていただけの人間なんだ、僕は。
でも、それがなんなのだ。無欲で何が悪いのかわからない。
そりゃ、無気力で無欲で無表情で言われたことをやるだけのこんな人形みたいな奴が近くにいたら、気持ちが悪くなるかも知れないが。
影で、僕は無の人形と言われているようだ。噂がこちらまで流れてきた。
言われている事はやっている。怒られることはないし、学校でも何もしてないから、厄介事になることはないのは確かだったから、気にも止めない。

「…はぁ」

本当に、面倒くさい。
毎日がつまらない。なにが欲しいわけでもないけど。
こんな思いになるのなら、ずっと目をつむって、寝ていたい。
誰の目にも移らず、あの真っ暗な世界に一人、何も考えず生きていけたらどれだけ幸せだろうか。
…ま、いいけど。この生活も、平和すぎるくらい平和だ。
空を見上げる。…あぁ、青い。雲も一つない真っ青な空。
息をついた。真っ青で、綺麗。でも、それ以外何も思わない。

「…家、帰ろう。」

そう思った。すぐに足を家の方に向けて歩き始めた。
家には、お母さんがいて、妹がいる。お父さんは、いない。離婚でもしたんだろう。お母さんに聞くと、最悪な人だったと一言呟くだけだ。
会ったことないから知らないけど。温厚で優しいお母さんが言うんだし、それほどだめだめな人だったんだろう。
決めつけるのはよくないけどね。
さて、はやく帰ろ。


「…あの方がアリス。」


どこかでそんなこといってるなんて、僕にはわからなかった。
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