第14章 女王陛下に迫る決断
東向きの窓から眩しい光が差し込んで、霧がかかったような頭を振って身体を起こす。身体は疲れているのに心に引っ掛かることが多すぎて、浅い眠りを繰り返しているうちに朝が来てしまった。
いつも通りのリオンは昨日の約束など忘れてしまったようで、自分から尋ねることも出来ない私の朝食は進まない。
目覚めてから数度目のため息をついた時、食堂に現れた兵士からレンの到着が知らされた。
今日は女王陛下の即位を祝うパーティー。
「即位おめでとうございます。女王陛下」
恭しく頭を下げるレン王子は会場中の女性を虜にするような爽やかな微笑みを湛えている。
次々と挨拶にやってくる他国の王族や貴族に囲まれてうんざりしながらパーティーが終了すると、私はレンを呼び出した。