第1章 出会い
「…ですから、迷惑なのでやめてくださいって何度も言ってるじゃないですか…」
「いやぁ、そんなこと言わずに、ね?」
「嫌です。」
さっきからしつこく付いてくるこの男。
いい加減やめてほしい…。
「私は帰りますから…」
立ち去ろうとすると、男に強く腕を掴まれる。
結構強い。
「離してくださいっ!」
「そう言われて離す奴がいると思うか?」
頑張って振りほどこうと抵抗するけれど、見た目もごついから女の私じゃどうしようもできない。
____________もっと筋肉つけないとな…
もう、諦めよう。
ここで、こんな男に負けて、私は人生を棒に振るんだ。
体の力が抜けていった。
膝に力が入らなくてカクンと倒れる。
____________嗚呼、全て終わった。
すべてを諦めかけたその時
希望が見えた。
「何してんだよ」
「んだよ、ガキ」
「…………………え…」
そこには、私とあまり歳が変わらない青年がいた。
強く綺麗でその瞳に吸い込まれていくようだった。
ぼーっとしている私は、気付くと青年に腕を引っ張られあの男は気を失っていた。
「あ、あの…」
「どうした?」
「助けてくださりありがとうございます。
お名前聞いてもいいですか?」
「ああ、俺はエレン。
エレン・イェーガーだ。よろしく。」
青年は、エレンと言うらしい。私の周囲ではそんな名前聞いたことない。
「私は、ミーティア・セレスです。よろしくお願いします。」
「あ、敬語とかなくていいぜ。見たところ、歳も近そうだし。」
「うん。わかった。
さっきは本当にありがとう。助かったよ。」
「いいって。あ、俺はこっちだから。じゃあな、ミーティア!」
「そうなんだ、じゃあね、エレン!」
これが、彼と私の出会い。