第1章 謝肉宴
シアン「"さん"だなんて止めてください!
シアンとお呼びください、ジャーファル様」
ジャ「えぇと、でしたら、その呼ばせてもらいますね、えぇと…。シアン…。」
シアン「はい!何なりとお申し付けください」
薄茶色の瞳が真っ直ぐに
私を見つめる。汚れたものなど知らないと
言わんばかりの輝きで
眼を塞ぎたくなるような気持ちになる
だけど、逸らすことも瞬きさえも出来ない
心がざわついて呼吸のしかたも忘れる。
何か言わなくては。
何か。
貴女の事をもっと知りたい
触れてみたい
次から次へと
欲や願望が胸を埋めていく
だけど