第8章 嘘…だろ……
ローは急いで、モモコの体に視線を飛ばす。
怪我は1箇所……左脚のももにガラスが刺さっている。
そして、ローが貸したパンツはじんわりと紅く染まっている。
ロー
(治療は手術室を使うか……
今、ガラスを抜いたら出血がひどくなりそうだ)
ロー
「モモコ屋、歩けるか?」
モモコ
「少しなら……」
ロー
「そうか……」
言うが早いがローはモモコを横抱き……つまりお姫様抱っこをした。
モモコ
「ちょ////ロー!!!
自分で歩けるってば!
降ろして!」
モモコは、恥ずかしさのあまり涙は止まり、ローの腕の中でジタバタもがいていた。
ロー
「軽いな……
お前、ちゃんと飯食ってなかっただろ?」
モモコはローが言ったことを無視してまだジタバタしていた。
ロー
「それ以上暴れると落とすぞ、海に……」
私を殺す気か⁉︎
流石にカナヅチになってしまったからには、水没だけは避けなくては……
同じ能力者なんだから、海がダメってこと分かってるくせに……
モモコ
「私が能力者だと分かって言ってるの⁉︎」
ロー
「あァ……そうだが?」
ニヤリと笑みを浮かべるロー。
どうやら私は彼から離れることができないようです。