第11章 モテル
一週間後・・・
宏光と別れて一週間はたった。私は勝利に会いに行った。
「勝利くん、怪我の調子はどう?」
「いや、もうバスケできないだって。」
勝利くんは悲しそうな顔をした。
「ごめんね。」
「いいって。」
「あのね、また先輩が宏光を取ろうとしているの。別れないと勝利くんみたいに怪我するから別れちゃった。」
私は少し泣きそうになった。
「でもさ、宏光は別れる気ないんでしょ。」
「うん・・・。」
「先輩は俺がどうにかするから。瑠奈は笑顔でいて。」
「うん。」
私は笑って見せた。
「うん、その調子。」
「ありがとう。勝利くん。」
その時、先輩の声がした。
「あっれ~。あんた、また勝利といるのー。」
先輩は笑いながら言った。
「・・・。」
「なに、また黙り込んで。私、アンタみたいな子嫌いなんだよね。宏光は私が奪うから。」
「先輩、昔と変わってませんね。」
勝利くんは先輩に言った。
「勝利くんもかっこよくなったね。」
先輩は勝利くんの腕に胸を押し付ける。
勝利くんは先輩の唇に唇を重ねた。
キスが終わった時先輩はこう言った。
「勝利くん、私・・ずっと前から好きだったんだよ。」