第9章 思い出した記憶
放課後、私は一人屋上に行った。
思い出せるかな・・記憶・・・。
急に風が強くなった。その衝撃で私は意識をなくした。
あれ・・ここは・・・?
「瑠奈ちゃん、思い出して・・・ずっと待ってるよ。」
「北山くん?」
「違う・・前の瑠奈ちゃんは俺のこと宏光くんって呼んでくれたよ。」
宏光・・・くん。これを口に出したら記憶が戻りそうな感じがした。
「宏光・・くん。」
「そうだよ。次、目覚めた時は、記憶戻ってるから。」
「待って!」
私は目を覚めた。隣には宏光くんがいた。
「ここは?」
「保健室。」
「宏光くん・・好き。」
私は宏光くんに抱きついた。