第3章 1年O組
…実のところを言うと、ローは真鈴のことが好きだ。
小さい頃から想いを寄せていた。
その気持ちを伝えたことはないが…。
このままの関係が続くのが一番いいと思っている。
下手に告白して、気まずくなることを恐れている。
…ただ、嫉妬しやすい。
ミシュアはローの気持ちに気がついている。
ちなみに、真鈴はローの好意にこれっぽっちも気づいていない。
あと、ミシュアは好きな子がおり、その人は剣道部の先輩らしい。
ジュラシック(?)…何か違うような気がするが、そんな名前だった…気がする。
(by 真鈴)
※本当の名前はジュラキュール・ミホーク
「…あ、これ、最近出たやつじゃない?」
「よく分かったな…。」
「へへ…これでも看護師目指しているからね。」
そう言いながら、ローの前の席につく。
真鈴が看護師を目指すその理由は、両親が医者で、幼い頃から働く両親の姿を見て医者に憧れを持っていた…からだ。
ローも両親が医者で、ローの両親が開いている病院に真鈴の両親も働いている。
「知ってる。昔っから言ってたしな…」
「ふふ、そうだっけ? あ、これ借りるよ?」
「あァ。」
2人して、朝から小難しい医学書を読み始めた。
真鈴は、2人でこうすることが一番好きだ。
…昔っからそうだったが、2人して医学書を読む時、決まってミシュアが暇そうにしていたことは、はっきり覚えている。
現にミシュアはそばにいない。
多分、ボニーのところに行ったのだろう。
…ジュエリー・ボニー。
能力者。実の名称不明。
ただ、ものすごい大食らいである。
細いのに…。