第5章 四章 「祝うと呪うは似ている(森田編)」
「新年明けまして……」
「おめでとうございます!!」←長野、泉
「おめでたいー!!」←三宅
「おめでとう」←坂本
「おでめとう!」←岡田
「おめでとっふーーーい!」←井ノ原
「雑煮食いたい!」←森田
「新年早々統一感ゼロかよ!!!!!!准君がボケると思わなかった上に剛はおめでとうすら言ってない!!!!」
というわけで新年明けましておめでとうございます。
新年一発目からボケ倒しで始まりました。
「…それにしても…」
「ん?」
「みんなカウントダウンコンサートに出るのかと思ってた」
私の容赦ない発言に、V6のみんなが膝と手をつきがっくりとうな垂れた。
私は思わず謝ってしまう。
「よく聞け、泉。俺たちはな、もうインドを渡す時が来たんだよ」
「え、なに、インド?カレー?」
そのツッコミでせっかくかっこつけて頑張った剛にとどめを刺してしまった。反省。
まぁ、要するに若いものに任せましょうという事なのだろう。
それに、新年明けましてから実はもう三時間は経っている。みんなは紅白歌合戦に出ていたので、帰ってくるのが遅くなってしまったのだ。そして私はもちろん紅白歌合戦も見ていたし、そのあとの醍醐味「行く年来る年」もばっちり見ていた。帰りが遅くなるとの連絡は早い段階からもらっていたので、その間におせち料理やら雑煮やら、食事と酒の準備をしていたのである。
「それにしても美味しそうだねー!」
「泉ー!はーやーくー雑煮ー!」
「はいはい。っていうか、みんな寝たほうがいいんじゃないの?疲れてるでしょ?」
「何言ってんだ。せっかく泉がこんなご馳走用意して待っててくれたのに、寝るわけないだろ?」
まーくんの大きな手が私の頭を撫でた。
新年から照れさせてくれおって。
「じゃあ、軽くね。お酒、飲む?」
「飲むー!」
この発言は六人全員揃うのだから、こいつらは結局考えていることは一緒なのだろう。
「そういえば…泉がお酒飲んでるところって見た事ないよね」
う、健ちゃん、余計な事を言うな。
その発言にみんなも確かに、と頷く。
「私お酒あまり得意じゃなくてさ」
「えー。今夜は無礼講だよー。飲もうよー」
健ちゃん頼むから駄々っ子のように可愛くお願いするのはやめてくれ…私は、お酒は…だめなんだよー。色々な意味で!