HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第15章 君と見たい景色《東峰 旭》
「…旭。私、怖いよ。やっぱり怖い。手術して、絶対良くなるとは限らないよ。日が近づく度に、不安に駆られるの…。」
いつもはどんな時も気丈に振る舞う。だけど今日は俺に弱音を吐いてくれた。
きゅっ、と優しく、壊れそうなくらい細いの体をそっと包み込む。
「ねぇ、?覚えてるかな。俺がスランプで一時期バレーから遠ざかってた時さ、は俺に言ってくれたんだよ。“旭が頑張ってるの知ってるから、頑張って、とは言わない。頑張ってる旭には絶対いいことがあるよ”ってさ。
だから今度は俺に言わせて?はずっと頑張ってる。病気で苦しくても俺の前ではいつも笑顔でさ。バレー部のことも誰より気にかけてくれてて。そんな頑張り屋のお前が、がさ、報われないなんてこと、俺ば絶対ないって思うよ。」
俺が話している途中から、彼女が涙を流す気配を感じた。必死に涙声を堪えながら。
「ありがとう、が弱音を俺に吐いてくれて。頼りない彼氏かもだけどさ、なんでも言ってよ」