HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第11章 ✴︎出会いはお酒の味《灰羽リエーフ》
目覚めて見知らぬ男が居たら、さんは俺の事をどう思うのだろう、嫌われるどころか警察行き、なんてのもあり得る…。
「ん…」
考えがまとまらないうちに横で彼女が目覚める気配がした。ええい、もうとにかく誤って、事情の説明をしよう。
バッ、と起き上がった彼女は俺を見て停止した。
「あのっ、さん」
「ごめんなさいっ!!」
俺が話し始める前に話の腰をおられた。
「私、昨日は凄く酔ってて!あの、記憶はあります!その…初対面の方とあんな事して、申し訳ないです!私が誘ったのも全部覚えてます!だから、リエーフくんは悪くないので!ああもう、なんとお詫びしていいか…」
そこまで数秒で一気にいったさんはまるで昨日とは別人だ。
お酒で変わる人がいる、って言うけどさんみたいな人は見たこともない。
積極的で大胆な彼女はおらず、目の前には誠実で普通の女の子がいるだけだ。