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HQ‼︎ Language of love《短編集》R18

第9章 真っ赤な恋の色《夜久 衛輔》


そうだ、と言って夜久さんは鞄に手を突っ込んで何かを探り出した。

はい、と私に差し出したのはイチゴ味の飴玉。
「こんな物しかなくてごめん、一応お礼ってことで貰ってくれる?」
私の手のひらをそっと握るとその飴玉を差し出した。
「ありがとう、夜久さん」

じゃぁ、そう言い残して赤いジャージの夜久さんは改札口を出て行った。

私にくれたイチゴ味の飴玉はとっても甘い。すごく甘い。夜久さんと初めて話して、夜久さんについて少し知れた。やっぱり夜久さんが好きだと感じた。

明日、夜久さんに出会ったら、どんな音楽を聞いているの、そう聞きたい。

この恋は、まだ始まったばかりなんだから。
彼がくれたイチゴ味の飴玉は私の恋の味かもしれない。
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