• テキストサイズ

HQ‼︎ Language of love《短編集》R18

第34章 冬のヒトコマ《菅原 孝支》(かすみさんリク)


「‥なんとなくさ、に会える気がしたから。なんて言ったら、引く?」

いつになく真剣な眼差しで私の瞳に視線を注ぐ孝支。その色素の薄い瞳に吸い込まれそうだ。

「私も、孝支にあえて、運命かも。なんて思ったって言ったら、引く?」
私も彼に、真っ直ぐ向き合う。

「雪が積もったらさ、なんかセンチメンタルになって。に会いたくて堪らなくなったんだ。

だから公園に来てみた。普通に会いに行けば簡単だけど、もし‥ここで会えたら運命だ、そう思って。」

そっと首を縦にふり、どちらからともなくキスをした。

相変わらず体も唇も冷たいけれど、なんだか心は温かい。

“運命”

口にするのは容易だけど、本当の意味なんてまだ分からない。
でもきっと、この心に感じるこれがそれなんだ、そう感じる。

寂しい冬空の下、センチメンタルも悪くない。

おしまい
/ 210ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp