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HQ‼︎ Language of love《短編集》R18

第30章 自信を探して《矢巾 秀》


三年生の頼もしすぎる先輩方が、バレー部を引退して数週間が経過した。言い換えれば、俺が正セッターに就任してからも数週間。

昨日は、俺が正セッターとしての初めての練習試合があった。‥結果は格下相手に辛勝。俺のセットアップが原因だ。

「‥」
昼休みに自主練習をしようと使用可能の体育館へ赴くと、そこには先客が。

入りにくいなぁ‥。

そこにはバレーボールを膝に抱えて壁際に座り込む女子。その声は、泣いていた。

「‥うっ、ぐずっ」

僅かに漏れたその声で、俺はその女子が誰かわかった。その子の役職柄、俺はその子に声をかけずに居られない気持ちになってきた。

「そんなとこで泣くなよ、?」
わざと音をたてて、あたかも今来たように装ってその子に声をかけた。

「‥矢巾」
「俺も自主練習。付き合ってよ」

彼女は。青葉城西女子バレー部の新正セッター。同じ学年で同じポジションのよしみで関わることもままある。
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