HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第23章 放課後の唄声 《白布 賢二郎》
「白布くん、聞いてくれてありがとう、良かったらまた聞きにきてくれる?‥私の歌、好きだっていってくれて嬉しかったよ」
ほら、もうバレー部の練習始まっちゃうよ?、と俺に声をかけるさん。
「わかりました。‥また来ます。今度は俺が、リクエストしてもいいですか」
「いいよ、喜んで」
「今度は‥俺への想いを歌ってください。貴女の気持ちが、知りたいんです」
「‥白布くん、」
「それじゃあ!俺はもう行きますので!今日はありがとうございました!」
「あ、うん‥こちらこそ」
失礼します、と体育系よろしくの挨拶をかまして音楽室を後にした。
「‥ふぅ」
勢いで言い切って、廊下で深く息を吐く。
これでさんは、少しは俺の事を考えて音を奏でてくれるだろうか?
あわよくば、次に貴女が聴かせてくれる唄が、俺への恋の歌であらんことを‥。
おしまい