HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第19章 こたつと蜜柑と君がすき《国見 英》
「そうかもね」
あっという間に蜜柑を食べ終えたにもう一つ手渡す。
俺は多くはいらない。たくさんのものがなくても生きていけると思う。
食べ物があれば死なないし、適度にバレーで運動もして、睡眠できれば幸せな人生だと思う。
でも、君と出会って、必要なものが増えた。
君が幸せだと思うのもは、絶対必要だと思えるし、何より、何よりも俺が、君がいないと生きていけなくなったのかもしれない。
とりあえずは、まぁ。
「俺はこたつと蜜柑と、あとが居れば幸せ、かな」
いつまでも君と、ゆっくり生きていきたい。
そうふと思いを未来に馳せて、俺は二つ目の蜜柑に手を伸ばした。