第7章 excitement
「ああ。凄く楽になったよ。ありがとう。」
「いえいえ。私にできることはこれだけなので。」
「…そんなことないよ。」
浮竹のひどく真剣な声音に肩がビクっと震えた。
(…どうしようすごく嬉しい!)
「俺達はちゃんと、雲雀ちゃんができる子だって知ってる。」
「そ、そんな、照れますよ…。」
私の事をちゃんと認めてくれている人がいる。
それがどれだけ心の励みになるか。
小っ恥ずかしくて何も言えなくなった私の目の前で、
浮竹の肩が細かく上下してしばらくしてから、浮竹が私の方に体を向ける。
「初々しいね、君みたいな子、可愛くて好きだな。」
殺人級の爆弾と笑顔を投下され、私の心臓が何かにはやし立てられるように速く跳ねた。
(今日やばいかもしれない!ドキドキが…ドキドキが…あああああああああ!落ち着け!落ち着くんだ私!)
と、ドキドキは感じるくせに恋愛感情には繋がらない私であった。
帰り際に、たっぷり時間をかけて鼓動を落ち着かせている間、
浮竹と朽木ルキアについて話をしていたのを思い出していた。
一番隊への帰り道を一人歩きながら彼女についてどう対処するか考える。
あの子はどうやら特別扱いされるのが嫌だというらしい。
(何でも言い合える関係が良いのかなぁ~?ガールズトークができる友達が良いとか?)
次に会う時が来たら頑張って色々話してみようと心に決めた時、
ナイスタイミングで私の仕事場へ戻ってきた。
(あ〜長かった…ただいまー…。)
職務室には残業で残っている人以外帰ってしまったためスカスカだ。
忙しいのに集中力を切れさせるわけにはいかないので、静かに両手で扉を閉めて足音を立てずに持ち場に戻る。
(あれ?何か置いてある。)