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奈落の底から【BLEACH】

第25章 last


「隊長、僕のベッドの裏にこんな本があったんですが…。」

「え?」

私が落ち着いた日々を取り戻してから、何年経ったのだろうか。
最近になって私の身体は霊力がすっかり少なくなり、零番隊の皆にも寿命が近いことがバレてしまった。

安静にしろと皆から釘を打たれ、自分の部屋で静かにしている日も多くなった。そうなると遂に護廷の隊長たちにも勘付かれ、零番隊を訪問してくる人が増えた。

ある日、慶が私の部屋にある本を持って訪ねてきた。

「これは…日記?」

慶から受け取って中を開いてみると、メモ帳のようで、日付と天気、その日の内容などがたくさん書かれていた。

「この字は、嘉宗ね…。」

「嘉宗って、前の副隊長ですよね?」

「ええ。日記なんて書いてたのね…。」

「持ち主がわかって良かったです。では失礼しますね。」

「わざわざありがとう。」

慶が部屋から出ていった後、嘉宗の日記をじっくり読んでみる。

すると、ある一文に目が留まった。

『零番隊の森をよく散策してみると、とても広くて幻想的な花畑を見つけた。中心に大きな木が生えていて、神秘的な力を感じた。』

「そんな所があるんだ…。」

あまり動くなと皆に注意されていたが、興味が湧いた私は零番隊を飛び出して早速森の中を散策してみた。
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