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希望を賭けた戦い The hopefight--.

第14章 武と魔



「なぁ」
「ん?」
「なにこれ」
「………農作物?」

「ちげえよ!!なんで外出れてんだよ俺ら!!」


海月、楓、鷹比呂の3人は館内散策をしている途中に外に出てしまっていた。
驚きを隠せない楓。


「いや、ちがうな」
「鷹比呂?」


急に柵を上り始める。
何事かと見つめていると、


「……文明発達しすぎだろ」
「え、何かあんのか?」


続いて楓も柵を上り、辺りを見渡した。
するとどうだろう。

「う、わ…………」


下は真っ暗な空洞となっており、この柵を上り切れば落ちて墜落死してしまうだろう。
こう、なんといえばいいのか。

この建物が“浮いている”状態にある。



「魔法が発達して来ているな。オレらには武力で闘えと言っているのに」
「そうなの?」
「近々問題になってただろ?魔種族やら武種族やらで」
「あぁ、種選択問題か」


種選択問題とは。

人間が成人年齢になると、その人達は『魔』を取るか『武』を取るか選択する事が出来る。

大体の人は『武』に行くそうだが、『魔』でやっていける人はごく一部らしい。レアケースなのだ。

「で、何故こんな『魔』が活発化してるかというと」

魔種族の奴らが人造人間を造り始めた。
そうすることで、自分達『魔』側の人間を増やすことが出来る。


「へえ。だから武種族と魔種族の人口が対等になってきてるんだ」
「そう。ただ一つ問題があってね」
「問題?」


それは純粋な魔種族人間があまりいないということ。
魔種族全体、人造人間にするっていう話もありえない話だ。


「あ、ねえ」
「ん、どうした海月」
「科学者たちって大体が魔種族って聞くけど、人造人間の塊なんじゃ」
「あぁ……だから有り得ない思考回路持ってんのかあいつら」
「オレらとはちょっと違う考えを持ってるな」
「ちょっとどころじゃねえだろ」


とりあえず、と海月。
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