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希望を賭けた戦い The hopefight--.

第9章 違和感


「ど、どうしたの?こんな時間に」
「貴方こそ、こんなとこで何して…」


鷹比呂は、少女の持っていた布のようなものに目をうつした。

「………それは?」
「あ、夕顔団と一目でわかる代物です。海月さんから依頼されたので」
「いつの間に……あ、君がいまつけてる八巻みたいな?」
「よくわかりましたね……夜桜団員はこうして八巻にしてるんですけど、夕顔団はどんな形にされるんですか?」
「え?」

見知らぬ少女に、いきなり意味のわからない質問をされた。

「あれ、聞いてないですか?」
「海月……まぁ、一応オレが預かっておくよ。ありがとな」

鷹比呂がお礼を言うと、少女はほんのりと頬を赤くする。

「わ、わたしは何も………あ、貴方もそろそろ寝た方がいいですよ!夜も深いので…」
「いや、寝れないんだよ。だからこうしてここで暇つぶしてて」
「そうなんですか…。で、ではちょっと待ってて下さい!すぐ戻ってくるんで!!」
「え、あ……」


引き止めようとしたが、超特急で彼女が走るので、止めれなかった。
1分経ったなと思ったくらいに、彼女がゼーハーと言いながら戻ってきたのでびっくり。

「こ、これ飲んでください……」
「あ、ありがと……大丈夫?」
「わたしは大丈夫です……」

何か飲み物を渡されたので飲んでみる。
飲んだ瞬間、体に温かさが充満して、ちょっと眠気が襲ってきた。

「……?なんだこれ」
「ぽかぽかしてきたでしょう?それは白湯と言って、お腹の調子とか整えるのにいいんです」
「たしかに、ちょっと眠気が……あれ」
「白湯プラス、わたし特製の薬を入れました☆」
「睡眠薬では簡単に眠れなかったんだけど…」
「あ、わたし特製なんでただの睡眠薬じゃないですよ~、とりあえず貴方を部屋に運んで寝床にぶっこみますね」
「言ってることがえげつない!!自分で行くから大丈夫!」
「そうですか?ではお大事に~」


そう言って少女は、早歩きでこの場を去った。

「……それにしてもすごいな。いままで寝れなかったのが、こんなに…」

とりあえず、彼女の言うとおり寝床にぶっこんで寝よう……。
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