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希望を賭けた戦い The hopefight--.

第9章 違和感



休憩室戻り―――……。


「やっぱ作戦とか立てとくべきか?」
「僕もその方がいいとおもいまーす!」
「……同じく」

鷹比呂が呼び掛けるも、反応したものは彼方と千乃の2名。
他の団員はぐったりと寝ている。
………本来ならば、団長と副団長がここで一緒に策を練るはずなのだが…。
今回は見逃してやろう、と言わんばかりの表情をした。

「二人は眠くないの?もう夜中の1時だよ」
「夜行性なんで!」
「眠れなくて」
「……そっか」

こんな夜中に子供が起きていていいのだろうか。
いや、人の事は言えない。自分だって、ここに閉じ込められる前から十分な睡眠が取れていないのだから。

その割には、クマもないし、昼間に眠気も襲ってこない。ある一種の病気か?
どんなに考えても答えはでないので、話に戻った。


「作戦……といっても、みんなが起きてないと意味ないよねぇ……もういっその事寝ちゃう?」
「いや、怖い話を……えぶぅっ!!」


彼方が変な奇声をあげる。それも、千乃がいつの間に懐からだしたハリセンのせいだ。なぜそんなものを持っているかはあえて聞かないことにする。

「あぁ…じゃあ武器の話しよっか。二人はどんなの使ってるの?」
「僕はこの磨きあげられた短剣!剣自体が短くて持ちやすいから、動きやすいし敵が攻撃してもすぐ避けられるんだよ!それで…」

聞いてもいないことを饒舌に語り始めたのでさぁ困った。呆れた千乃が申し訳なさそうに鷹比呂に謝る。

「……すみません、こいつ短剣ってなると…」
「あるあるだから全然大丈夫だよ。……そういえば、さっきから仲よさ気だったけど、幼なじみとか?」
「……まぁ、一応」
「へえ!そうなんだ、いいね幼なじみ」
「私はよくは思ったことはねーけどな……」
「え?」

女の子とは思えない口調がいきなり発せられたので、鷹比呂はびっくりして聞き返してしまった。

「あっ、すみません。」
「いや、大丈夫だよ。でもなんでよく思った事ないの?」
「いや…それは……」
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