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希望を賭けた戦い The hopefight--.

第8章 夜桜団員との対面


「キャラ崩壊なら、あたしだけじゃないぞ」
「え?」

莱音の視線に沿って見てみる。
そこには……我らが夕顔団の団長が、夜桜団員に超懐いているではないか。
紫髪の人が海月を見てとても幸せそうな顔をしている。……って

「あの人、さっき俺らの休憩室に来た人か?」
「そうそう、幼なじみの中で飛び切り仲がいいのが春松兄さんでね……オレには滅多に見せないあの表情……」

涙目になりながら鷹比呂が嘆く。
確かに、海月は普段滅多に笑わない。仏頂面ばっかだ。
なのにああして普段見せない笑顔を見ると……。


「萌え、か?」
「ああぁぁあ!!!??な、ななな何言ってんだテメエ!!てかそろそろ離れろ!!!頂点ぶち抜くぞ!!」
「図星」
「場合によっては鷹比呂、お前も道連れだ」

そうこうしていると、先程、鷹比呂と遠くで会話していた何者かが近寄って来た。

「莱音殿、そろそろお戻り下さい」
「了解。楓、またな」

とても可愛いらしい笑みを残し、莱音は去って行った。
不覚にもドキッときた楓。

「ではボクもこの辺で」

ぺこりと小さな体でそいつは会釈した。
そこで鷹比呂が問う。


「あ、ついでに名前言っとくわ!オレ鷹比呂!横にいんのは楓な!」
「………スズメです」

短い紹介を残し、スズメは元の場所に戻った。
と、同時に海月が帰ってきた。

「おかえり。今日も沢山デレたな」
「っ……誰がデレたって?」

控え目だが、ドスの利いた声で海月は言う。
鷹比呂は口尖らせながら、

「だってぇー、オレにはああいう表情しねーじゃん。デレだ。デレデレ」
「う、うるさい……そろそろ帰る…」
「へいへーい」

地下一階から休憩室へともどっていった。
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