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陰陽の道≒式神との道

第8章 始まりは不本意な-羅刹鬼-


何故か火照ってしまう頬を隠しながら、○○は羅刹鬼と共に帰途に着いたのだった。

「あれだけ眠ったのだ。もう十分だろう」
「え?それは、まあ」
「ふっ、それは良い」
「?それって、どういう……」
「昼寝が過ぎたのだ。今宵は眠らずとも良かろう」
「な、何それ!嫌味鬼!」
「くく……っ」

羅刹鬼の言葉に含まれた意図など知らず。
夜の帳が、やがて辺りを覆っていく……。

それは誰の上にも等しく…しかし、一人の少女と鬼にとっては常と異なる“始まり”……。

夜陰、闇に紛れた一つの影が、○○の部屋を訪れる。
驚く少女をよそに、開かれた扉の内へと踏み入る影…羅刹鬼によって、その鍵は内側から閉じられた。

室の中からは二人が言葉を交わす、と言うより、何処か言い合うような声がしばし洩れ聞こえた、が。
それもほどなく、少女の恥じらう声へと変わっていく…その…後は………。


翌朝、常ならとうに姿を見せる時刻になっても現れぬ少女を鑑みれば、言わぬが花…というものかも、しれない。



-今度こそ終-
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