第1章 貪る狼-貪狼星-
そうして、気配が失せた、その先では。
「そんなこと言われて、はいそうですか。なんてありえないだろ。待ってろよ、可愛い○○。俺が、もっと可愛く啼かせてやるからさ……」
「ふざけやがって!んなこと言ってられんのも今の内だ。今に、俺なしじゃいられなくしてやるぜ、なあ?○○……」
舌なめずりをするように、二人の鬼が虎視眈眈と○○を狙っていることを、○○は知らない。
あるいは、他の式達も同様に…など、夢想だにするはずもない、そんな○○の眠りは、貪狼星の腕の中、深い安らぎに満ちていた。
-終-