第5章 蕩ける華-地獄鬼-
そんな一方で、地獄鬼は○○のそこから指を抜き、今度は自ら舌を這わせた。
「っ!?ぃゃあっ、そ…な、の、ゃだあ!」
「嫌じゃねえだろ?もっと溶かしてやる」
「ぁ、ぁぁぁあっ」
「武術だか何だか知らねえが、他の野郎にばっか教わりやがってよ」
ぼそり、と吐き出されたのは、何だか嫉妬めいたぼやき。
場違い(?)な台詞に○○が不思議に思う間は、けれどなかった。
「教えてやるぜ、俺が……っ」
それは無論、この場にあって、武術や剣術のことではない。
もっとも、それはそれで、○○が他の男に師事するのは、地獄鬼にとってひどく面白くなかったのは確かだが。
今は、そうじゃない。
まだ“雄”を知らぬ少女に教えるのは……。
「俺に抱かれるってことを、教えてやる」
「ぁ…っ」
男に…いや、地獄鬼に抱かれて“女”になる。
何も知らない無垢な娘に教えるのは己だと、地獄鬼は胸に呟く。
それは…今から……。
「嫌ってほど、な…っ」
舌と指とで、既に何度も高みに押し上げられた○○は、溶かし尽くされたその身に灼熱の楔を穿たれた。
「っっっ!!んぁっ、ぁ、ぁっぁぁぁっ!」
とろとろに溶かされ、苦痛など遙かに凌駕する悦楽を刻まれた○○の身体は、初めて貫かれる痛みを覚える間もなく快楽を刻まれ、受け入れた怒張によって絶頂へといざなわれていく。
「は…っ、いいぜっ…○○っ!」
「ゃはっ…、ぁっぁ、んぁぁぁっ!」
「今の…そのツラ、他の奴になんざ、見せんじゃ、ねえ…ぞっ!」
ぱちゅんっ…ぬちゅっ!
淫猥に響く律動の中で、地獄鬼が何かを言っている。
しかし、そんな地獄鬼の想いも、熱い囁きも、今の○○には答えるはおろか、受け止める余裕など欠片もないままに、ただ地獄鬼の果てない情欲と快楽に呑み込まれ、与えられる悦楽に身もだえて、甘く啼くばかりだった。