第7章 それから
ついに、結婚式が始まる。
私は高鳴る胸を抑えながら父にエスコートしてもらう。
優也がヴァージンロードで私を待っているとき、額に入った写真を持っていた。
それはー…
優也の亡きお姉さん…茉莉さんだった。
優也も私もまだ小さかった頃、茉莉さんはいつも一緒に遊んでくれて、優しくて大好きだった。
だけど…
ひどいいじめを受けて、学校の屋上から飛び降りてしまった。
遺言書にはー…
『優也が愛桜ちゃんを幸せにしてあげるのよ』と書いてあったとか…
だから、優也は今茉莉さんとの約束を果たそうとしてるんだ。