第7章 好きだから(R18)
「うーん…」
なんか寝苦しい…寝返り打とうとするけど重い…。
んっ…?
目を開けると裸の逢坂くんに腕枕されてた。
もう片方の彼の腕は私のお腹にのってる。
「わっ…!」
私は思わず声をあげる。
「ん…? あ…寝てた…」
逢坂くんが目をごしごしこする。
「あ…わ…わ…」
私は身体を起こしてベッドに座る。
わぁっ…わたしも裸…!
布団を引っ張って上半身を隠す。
パンツは履いてるけど…この状況は…
え…え…そんな…
覚えてないなんて…
初エッチなのに…
逢坂くんと初エッチなのに…
覚えてない…の?
私の目から涙がこぼれる。
「え…? もしかしてナコちゃん…覚えてないの…?」
彼が私の様子を見て言う。
「う…うわ…あ…やっぱりぃ…ぐすっ…うわーん…」
涙がどんどんあふれ出す。
「あっ…ちがっ…。やってないよ! 何も…。いや、何もってことはないか…。途中までしかしてないよ…」
彼が私を抱き寄せてよしよしする。
……。
「あ、思い出した」
涙が止まった。
「あ…思い出してくれた? よかった…」
のん気な声で言う彼を見上げて、じーっと見る。
「ごめん…なさい…」
彼が謝る。
「べつに…」
私は返事する。
「ごめんね…」
「べつに怒ってないよ」
「本当…?」
「うん」
私もわかってて飲んだしね…。
「あの…身体は大丈夫? 頭とか痛くない? 二日酔い的な…」
彼が心配そうに尋ねる。
「う…ん。頭は大丈夫…。身体はちょっとだるいけど。あ…ノド渇いてる…」
私は考えて答える。
「待ってて! 飲み物持ってくるね…。あ! もちろん普通のね」
彼がちょっとヘラヘラ笑いながら、ズボンを履いて、シャツを羽織って部屋を出ていった。
ふー…
わたしも服着よう
あれ? わたし、ニーハイいつ脱いだっけ?