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文芸部×チア部

第7章 好きだから(R18)


「……え?」

私は聞き返す。聞こえたけど。

彼の目からひとすじ涙が流れる。

私はポカーンとそれを眺める。

「ごめん…ごめんなさい…。
そんなふうに言ってもらえて震えるぐらい嬉しいけど…。
それは、ナコちゃんの本当の気持ちじゃないかもしれないから…。
さっきのジュースに…僕…僕が…」

「そんなのわかってる」

私は彼の話を止める。

「え…?」

彼が目を開いて私の顔を見る。

「お酒入ってたんでしょ? あのジュース。飲んだらわかったもん。わたしお酒飲んだことあるんだから」

「……」

今度は彼がポカーンとした顔で私を見る。

「わたし、あんなジュースみたいなお酒1杯で酔ったりしないから。
全部…全部本当の気持ちなんだもん…」

ちょっと泣きそうになる。でも泣きたくない。

「でももういい。とりあえず今日は帰る」

「……」

私はずらされたパンツを上げてベッドに座る。

ブラは…ベッドからちょっと離れたとこに落ちてる。

あんなとこ…

「あの……」

声をかける彼を無視して、私はベッドから立ち上がる。

……。

バタンッ

私はその場にヒザから崩れ落ちた。

あれ?

地震? 部屋揺れてるよ?

ていうか回ってる?

逢坂くんが飛んでくる。

「ごめん! ごめんね…。ごめんなさい…。こんなもの飲ませて……」

彼が座り込んでる私を抱き寄せる。

私は彼の胸に頭をのせる。

まぶたが重い…。ぼんやりする…。

ていうかこんなものって何?

普通のお酒じゃないの…?

……。

……




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