第6章 大丈夫?
翌日、逢坂くんのおかげで小テストは多分大丈夫だった。
私は休み時間、マユの教室をのぞく。
「マユ…」
私は廊下からマユを呼ぶ。
違うクラスってちょっと緊張する。
声が小さいせいか、マユ気づいてくれない。
マユの隣の男子がマユに声をかけて、こっちを指差す。
恥ずかし…。
「ナコ、どうしたの?」
マユがこっちに来てくれる。
「マユ、こないだ何でも相談しなよって言ってくれたよね?」
「うん。話聞くよ」
「じゃあ、今日お昼食べた後、屋上で話聞いてくれる?」
「いいよ。みんなの前ではしにくい話?」
「うん…。別に内緒にしたいわけじゃないけど、なんか3対1みたいになると話しにくいから」
「あ〜わかるよ。オッケー。じゃ、ナコがいつも通り、図書館に行くって抜けた後、私も抜けて来るね」
…
お昼休み、屋上。
マユ上手いこと来てくれるかな。
わたし、逢坂くんのこと好きなのは確信したけど、やっぱり少し友達にも話聞いてもらいたい。
「ナコ、お待たせ」
「マユ! 来てくれてありがとぉ」
「ううん。彼氏の話でしょ? 私も聞きたいっ」
マユが私の隣に腰掛けて、ぴとっとくっついてくる。
「あのね…」
私は話し始める。
「うんうん…」
マユが食いつく。
「わたしの彼氏なんだけど…ちょっと嫉妬深いような気がするの」
「ほうほう」
「わたしのスマホを勝手に見たり…」
「あぁ〜」
「サッカー部の応援行くって言ったら、如月斗真の応援に行くの? って不機嫌になったり…」
「クスクス…」
「どう思う?」
「うーん…」