第6章 大丈夫?
マユは腕組みして少し考える。そして言う。
「可愛いじゃん」
「えっ、可愛い…の?」
あ…大丈夫なのかな?
「まあ、スマホ見られるって結構キツイけど、割と聞くし…。
如月くんにヤキモチっていうのもわからないでもないかな。
実際、家が隣の幼なじみが同級生って、彼氏からしたら気になると思うよぉ」
「そんなもんかな…」
私は首を傾げる。でもそんなものなのかもね。
「ところでナコ、もうエッチしたってホント?」
マユから意外な質問。私は答える。
「えっ。まだ…だよ?」
「ホント? ユキに聞いたよ。おしりにキスマーク付けてたって」
マユが疑いの眼差しで私を見つめる。
「あぁ…あれね…」
「どうなの? どうなの?」
マユが私の顔をのぞき込む。
「途中まで…したよ」
私は正直に答える。
「途中! おしりにキスマーク付けるぐらい途中? 彼氏よくガマンしたねぇ」
小声だけど興奮した様子でマユは言う。
「わたしの心の準備がしっかり出来てからって言ってくれて…」
思い出すと、ちょっと嬉しくて恥ずかしい…。
「いい彼氏じゃん…。真面目で優しそうだもんね。ちょっとダサいけど」
マユが感心した様子で言う。
「マユ…エッチしたことあるよね?」
私は小声で尋ねる。
「…あるよ。もしかしてナコ、してみたいの?」
尋ね返される。
「うーん…わかんなくて…」
「そっかぁ…。まあ、やる前はそうだよね。
あっ! でも、もしかしたらエッチしたら嫉妬深いのはマシになるかもね」
「えっなんで?」
「なんか男ってエッチしたら自分のものになった気になるみたいでぇ。
エッチしたら冷たくなっちゃう男もいるらしいしぃ。
あっでも私と彼氏はエッチしてもラブラブだけどぉ。
でもやる前よりリラックスした雰囲気になったしぃ。
ま、いい意味でも悪い意味でも落ち着くっていうかぁ…」
「なるほど…」
途中、自慢入ってる気はするけど、さすが経験者だなぁ。